【10月18日 AFP】サッカーブラジル代表のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が約10年前のスペイン1部リーグ・FCバルセロナ(FC Barcelona)移籍をめぐる不正疑惑で訴えられた裁判が、17日にスペインで始まった。

 W杯カタール大会(2022 World Cup)開幕を約1か月後に控えるネイマールは、サングラスにダークスーツ姿で両親とバルセロナの地方裁判所に到着し、報道陣に手を振った。18日にも証言を行う予定で、スペイン検察は禁錮2年、罰金1000万ユーロ(約14億6600万円)を求めている。

 注目の裁判は、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のサントスFC(Santos FC)からバルセロナに渡った2013年の移籍をめぐる長年の騒動の集大成となる。

 検察は、サントス在籍時にネイマールの権利の40パーセントを保有していた投資ファンドDIS社の提訴をきっかけに、2015年に捜査を開始。バルセロナはこの移籍にかかった費用は5710万ユーロ(約83億7000万円)だと主張しているが、検察は実際の移籍金は少なくとも8300万ユーロ(約121億6700万円)だったとしている。

 また、クラブ側は5710万ユーロのうち4000万ユーロ(約58億6000万円)をネイマールのマネジメント会社のN&Nに、1710万ユーロ(約25億円)をサントスに支払ったと発表。しかし、サントスに渡った移籍金のうち680万ユーロ(約10億円)を受け取ったDISは、バルセロナとネイマールが手を組んで実際の移籍金を隠していたと主張している。

 裁判ではネイマールをはじめ両親ら計9人が訴えられている。裁判は31日に終わる予定。(c)AFP/Rosa SULLEIRO