【10月17日 AFP】ナイジェリアで過去10年で最悪の洪水が発生し、16日までに少なくとも603人が死亡した。人道・災害対応・社会開発相のサーディヤ・ウマル・ファルーク(Sadiya Umar Farouq)氏が明らかにした。

 同省の発表によると、130万人以上が避難するとともに、8万2000戸以上が全壊、11万ヘクタール近い農地が被害を受けた。

 国家緊急事態管理庁(NEMA)は、ナイジェリアの雨期は通常6月ごろ始まるが、8月以降は特に雨量が多くなっていたとしている。

 サハラ以南のアフリカは気候変動の影響を特に受けていることに加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で経済的に打撃を受けている国も多い。

 ナイジェリア政府はコメの国内生産を促進するため輸入を禁じているが、今回の洪水で壊滅的な被害が出ており、価格が上昇する可能性があると生産者らは警鐘を鳴らしている。

 世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)が先月発表した深刻な飢餓に直面する危険性が高い6か国に、ナイジェリアも含まれている。(c)AFP