【10月16日 AFP】韓国で最も人気の通信アプリ「カカオトーク(KakaoTalk)」で15日、大規模な障害が発生した。原因はデータセンターで起きた火災で、5000万人以上のユーザーに影響が及んだ。

 カカオトークはインターネットサービス会社のカカオ(Kakao)の主力アプリで、韓国の携帯電話の約9割にインストールされている。同社が提供する地図やオンライン決済、配車、ストリーミング再生、ゲームなどの各アプリと共に、韓国国内では日常生活の一部となっている。

 カカオのサーバーは15日、首都ソウル南方の板橋(Pangyo)にあるデータセンターで発生した火災の影響で終日ダウン。この影響で、メッセージの送受信やログインができないなど複数の不具合が発生。障害は16日まで続いた。

 カカオは15日夜、声明でユーザーに謝罪。迅速なサービス正常化に努めるとともに、障害発生原因の徹底調査を行い、再発防止に向けた善処を約束した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル、Yoon Suk-yeol)大統領は、大統領府を通じて「国民が経験している不便と被害を非常に重く受け止めている」と表明。「原因を特定するだけでなく、ツインデジタルセンターの導入といった再発防止策や、障害発生時の報告・対応態勢を整備しておく必要がある」と語った。

 聯合(Yonhap)ニュースによると、今回の火災で死傷者はいなかった。(c)AFP