【10月15日 AFP】インドネシア東ジャワ(East Java)州マラン(Malang)のサッカースタジアムで132人が死亡した事故の調査委員会が、同国サッカー協会(PSSI)の責任者に対して辞任を勧告したと、国内の治安を担当するモハンマド・マフッド(Mohammad Mahfud)調整相が14日に明らかにした。

 同国1部リーグのアレマ(Arema FC)のホームで1日に行われたペルセバヤ・スラバヤ(Persebaya Surabaya)戦後、ピッチになだれ込んだ観客を鎮圧しようと警察が満員のスタンドに催涙ガスを放ち、スタジアムはパニック状態となった。

 数十人の子どもを含む死亡者の多くは小さな出口に殺到したことによる圧死だったとされており、警察の対応への怒りが高まっていた中で、事故の調査チームが設置された。

 マフッド調整相はこの日、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領との面会後に会見を開き、PSSIが惨事の責任を取るべきだと指摘。その後、大統領に提出された計124ページに及ぶ事故の調査報告書が公表された。

 その中では「厳密にいえば、政府はPSSIに介入することは不可能であるが、道徳や倫理、そして偉大な文化に基づく国として、PSSIのトップと執行委員会メンバー全員が責任を取って辞任することを勧告する」と述べられていた。

 同調整相は、事故はこれまで知られているよりも悲惨だったことがスタジアムに設置された32台の監視カメラ映像で判明したと明かし、「多数の犠牲者が倒れている状況は、テレビやソーシャルメディアで見るよりも、はるかに恐ろしいものだったという事実が分かった」と述べた。(c)AFP