【10月14日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)前首相は13日、16年の在任中にロシアをドイツへの主要ガス供給国としたことを後悔していないと述べた。

 ウクライナ侵攻を受け、ロシア産エネルギーへの依存はドイツの弱点として浮き彫りになっている。

 旧東ドイツ出身のメルケル氏はポルトガルの首都リスボンで記者団に対し、在任時にドイツは原子力発電所を段階的に廃止していたため、需給ギャップを埋めるためにガスの輸入を増やさなければならなかったと主張した。

 メルケル氏は「ロシア産ガスをパイプライン経由で調達するのは、米国やサウジアラビア、カタールなどのLNG(液化天然ガス)よりも安く、非常に合理的で明快なものだった」と述べた。

 さらに「東西冷戦(Cold War)中でさえ、ロシアは信頼できるエネルギー供給国だった」とした上で、「その点で、私は自身の決断を全く後悔していない。むしろ、当時の観点からは正しかったと信じている」と続けた。(c)AFP