【10月13日 AFP】ロシアが併合を宣言したウクライナ南部ヘルソン(Kherson)州の親ロ派首長は13日、ロシアに対し、民間人の州外への避難を支援するよう要請した。同州でウクライナ軍による反攻が進んでいることを示すものとみられる。

 ロシア政府がヘルソン州の「知事」に任命したウラジーミル・サリド(Vladimir Saldo)氏はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)に「ヘルソン州のすべての人々に、希望するならば、ミサイル攻撃から身を守るため、他の州に逃げるよう提案した」と投稿。ロシア指導部に対し、住民避難への協力を呼び掛けた。

 サリド氏は、ヘルソン州では「深刻な被害」をもたらすロケット弾攻撃が増加しており、民間施設が狙われていると主張。「われわれヘルソン州の人々は知っている。ロシアが自国民を見捨てないことを」と訴え、住民の避難先は2014年にロシアが併合したクリミア(Crimea)半島や、ロシア南部になると述べた。

 ヘルソン州はロシアが最近併合を宣言したウクライナの4州の一つ。8月に南部での反攻開始を宣言したウクライナは先週、1週間足らずでヘルソン州の400平方キロ以上を奪還したと発表。12日には、同州の5集落を奪還したことを明らかにしていた。(c)AFP