老舗飲食店の「新しい味わい」
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【10月17日 People’s Daily】近年、老舗の飲食店はこぞって伝統を守ることと消費をアップグレードさせることの両立を図っている。多くの老舗企業が経営のやり方・商品やサービスを刷新し、デジタル化の水準を上げようとしている。
「老舗」の称号は商業省が、世代を超えて継承した独自の製品や高い技術、サービス理念などを持つ企業を認証したもので、飲食業界において何よりも強力な看板である。今年1月、商業省など8つの部局が老舗の発展・刷新に関する意見書を出し、「持続的・健康的で質が高い発展」を促進することを求めた。
1894年に創業した咸亨酒店(Xian Heng Inn)は、酒どころ紹興(Shaoxing)で100年の歴史を誇り、中国の文豪・魯迅(Lu Xun)の作品にも登場する有名店だ。同店の林瓊(Lin Qiong)社長によれば、老舗企業であり続けるには、独自の文化的な強みが必須であるという。現在、咸亨酒店は地元の文化的レジャーにおける目玉スポットとなっており、魯迅の作品をテーマとしたイベントや文化活動を開発している。
文化的な特色を前面に出す以外にも、老舗飲食店は時流に乗ったさまざまなモデルを取り入れ、デジタル化のレベルを向上させている。老舗企業の中にはSNSアプリ用のミニプログラムやオンライン旗艦店をつくるものもある。また食の安全に関するスマートプログラムを導入し、スマートレストランをつくった企業もある。またオンラインデリバリーやテイクアウトを開拓するなど、新しい業務モデルをつくった企業もある。
1950年に北京で創業した四川料理の老舗、峨嵋酒家(Emei Restaurant)ではデジタル化が加速し、デリバリーなどを通じて売り上げを伸ばしている。個人化・多元化したニーズをつかみ、仕事中用・家庭用・ピクニック用とさまざまなセットメニューを作り出している。また、同店ではスマート技術を活用し、料理の注文から店内の損益分析・統計、在庫管理など、あらゆるものをデジタル化している。
19世紀に創業した北京の全聚徳(Quanjude)は中国でも有名な北京ダックの老舗である。近年、全聚徳は絶え間なく刷新を続けており、発展につながるエネルギーを得ている。例えば、全聚徳北京前門店モバイルレストラン2.0版が4月からリリースされた。アップグレード版では北京の情趣ある風景3種類が用意され、若い世代の中国伝統文化への憧れを満足させるものになっている。またキャラクター・ライブコマースチャンネル・動画などを通じて、より若い世代の美意識に合い、中国の食文化を掘り下げられるブランドづくりに取り組んでいる。
商業省の関係責任者によれば、中国の老舗飲食企業は若年層のニーズに応え、新製品や新サービスの刷新を加速させている。これらの企業は中国の伝統文化に根ざした商業活動をけん引し続け、さらに多くの製品やサービスが生まれるだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News