【10月13日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)の交通運輸庁は、同省初の120TEU(20フィートコンテナ換算)純電動河川コンテナ船「江遠百合」が10日に就航したと明らかにした。蘇州太倉港から京杭大運河沿いの蘇州工業パーク港までの80キロを運航する。同船の就航により江蘇省の河川輸送は「電動時代」を迎えた。

 江遠百合は、二酸化炭素(CO2)の「ゼロ排出・ゼロ汚染」を実現した新エネルギー船舶で、全長79・92メートル、幅12・66メートル、航行速度は時速17キロ。安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しており、1回の充電で220キロ航行できる。操作が容易なバッテリー交換方式を取り入れ、航路沿線のバッテリー交換(充電)ステーションでも電力補充で可能になっている。電池交換はわずか20分で完了する。

 統計によると、同省では2万8千隻の河川船が運航しており、全国の4分の1近くを占める。うち、95%以上が中・小型のディーゼルエンジンを用いていることから、クリーンエネルギーへの転換・利用を進める上で比較的大きな余地がある。

 同省は、今後も新エネルギー船舶の種類多様化と航域拡大に向けた模索を続けていくとしている。純電動河川コンテナ船の大規模運用を目標とし、一体化運用プラットフォームとサポート保障プラットフォームの構築を進め、貨物の集散・輸送システムの形成・整備を加速させ、河川輸送の低炭素化を促進する。(c)Xinhua News/AFPBB News