【10月15日 Xinhua News】中国ではここ数年、キャンプの人気が高まりつつある。市場調査会社、艾媒諮詢(IIメディアリサーチ)の統計によると、中国のキャンプ経済の2021年の中核市場規模は前年比62・5%増の747億5千万元(1元=約20円)で、関連市場規模は58・5%増の3812億3千万元だった。25年には中核市場が2483億元、関連市場が1兆4403億元になると見込まれる。

 将来の明るい見通しを反映し、キャンプ産業に参入する企業も増え続けている。企業情報サイト「天眼査」のデータによると、新規参入企業は21年に2万社余りに上り、今年以降もすでに5千社を超えている。

 市場調査会社、智研諮詢のデータによると、21年の中国のテント市場の規模は60億元で、前年比伸び率は47%を超えた。キャンプ用品企業の牧高笛戸外用品(MOBI GARDEN)もキャンプブームを追い風に売上を大幅に伸ばし、21年は前年比43・6%増、22年上半期(1~6月)は前年同期比61・3%増となった。

 遼寧社会科学院の梁啓東(Liang Qidong)副院長はキャンプ経済が過熱する直接の要因について、新型コロナウイルス感染症の影響による海外旅行や省外旅行など長距離旅行の抑制で、近郊や近距離のキャップを選ぶ人が増えたことを挙げた。梁氏は「国民1人当たりの可処分所得が増えたことで、ここ数年は消費者のアウトドア志向が高まり続けている。キャンプを代表とするアウトドア体験は今後、より多くの消費者の新たな選択肢になる」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News