【10月12日 AFP】シンガポール航空(Singapore Airlines)は11日、妊娠した客室乗務員について、契約を終了せず、継続して勤務を可能とする方針を発表した。妊婦の解雇をめぐっては、長年批判されていた。

 シンガポール航空によると、妊娠した客室乗務員はこれまで、産業医が医学的に飛行に適さないと判断した場合、契約終了となっていた。産後に復職を望む人は同社に応募し直さなければならなかった。

 シンガポール航空はAFPに対し、妊娠報告後3~9か月間は一時的に地上勤務を申請することができるようになったと説明した。対象となるすべての妊娠中の客室乗務員は、有給の産休を取得でき、産休終了後は機内業務に復帰できる。

 同社は「一時的な地上勤務については、欠員状況と希望者の技能による」とした上で、これまで希望した人は全員地上勤務に配属されたと述べた。

 シンガポールで女性の権利向上を目指すNPOアウェア(AWARE)のコリンナ・リム(Corinna Lim)代表はAFPに、今回の変更は「大きな前進だ」としながらも、申請するのではなく従業員全員に地上勤務が選択肢として認められるべきだと指摘した。(c)AFP