【10月12日 AFP】(更新)米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は11日、米CNNテレビのインタビューで、11月にインドネシアで開かれる20か国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する際、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談する可能性を留保する考えを示した。

 ウクライナ侵攻終結に向け、対ロシア外交の門戸は閉ざさない姿勢とみられる。バイデン氏が生放送番組に出演するのは異例。

 バイデン氏は「私の方から彼(プーチン氏)に会うつもりはない」としながら、「ただし例えばG20の際に彼がやって来て(ロシアで拘束されている米女子プロバスケットボールの)ブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手の解放について話したいと言えば、会うだろう。つまり状況次第だ」と語った。

 バイデン氏はプーチン氏について、普段は合理的に行動するが、ウクライナ制圧に関してはもくろみが大きく外れたと指摘。米国としては、プーチン氏が大量破壊兵器に頼る前に侵攻の手を緩めさせる「出口」戦略を探っていると述べた。

 このところロシアの軍事作戦が各所で後退を余儀なくされたことから、プーチン氏の心理状態が注目されている。バイデン氏は、正気を保っているとみているとしながら、プーチン氏はウクライナの抵抗の強さを過小評価していたとの認識を示した。「母なるロシアの故郷キーウで歓迎されると考えたのだろうが、完全な誤算だった」

■「トランプ氏に勝てる」

 一方、2024年米大統領選への出馬の意向と、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の動向が決断に際して判断材料となるかを問われたバイデン氏は、出馬の見通しには触れなかったが、トランプ氏に関しては「再び勝てると思っている」と答えた。(c)AFP/Frankie TAGGART