【10月13日 Xinhua News】中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)ウルムチ市北西部では、国際陸港区の建設が進んでいる。これはシルクロード経済ベルトの中核エリア建設における象徴的なプロジェクトの一つとなっている。

 2015年に建設がスタートしたウルムチ国際陸港区には、総合保税区や倉庫保管・取引産業区、鉄道物流センターなど複数の機能エリアが含まれる。同陸港区の今年の建設プロジェクトは国際食糧・食用油取引センターなど20件を超え、国際商取引や情報化サービス、産業パークインフラなどに及んでいる。

 同陸港区ではプロジェクトの建設と産業の発展を結びつけ、リーディングカンパニーと産業クラスターを連携させ、商業貿易物流業、先進製造業、現代サービス業に着目して大手リーディングカンパニーを誘致し、陸港区の国際化、専門化、デジタル化を推進する。

 中国建設機械大手、三一重工傘下の三一西北重工はウルムチ国際陸港区に拠点を構えた企業の一つで、同社の劉振中(りゅう・しんちゅう)総経理は「自社の発展に大きな自信を持っており、新疆の歴史的な発展のチャンスを着実につかみ、地元の特色ある現代的産業体系の構築を加速させていく」と語った。

 新疆は中国共産党第18回全国代表大会(2012年11月)以降、ウルムチ国際陸港区やカシュガル(喀什)経済開発区、コルガス(霍爾果斯)経済開発区、口岸(通関地)経済ベルトの建設を中心として、シルクロード経済ベルト中核エリアの建設を着実に推進してきた。同陸港区をけん引役とし、カシュガルとコルガスの両経済開発区を要とし、口岸経済ベルトの発展と連動させ、新疆の内陸地域から対外開放の最前線への歴史的転換を後押しした。

 南疆地区(新疆の天山山脈以南の地域)にあるカシュガル経済開発区は、シルクロード経済ベルト中核エリアの重要な戦略拠点であり、ウルムチ国際陸港区と同じく西に開放する中国の重要な窓口となっている。

 同経済開発区は電気機械科学技術産業パーク、総合保税区、加工・転化区などにより、多くのハイテク企業を引き付けている。現在、同経済開発区の登録・入居企業は累計4008社で、総生産額、新規市場主体、誘致した投資の実行額などの主要経済指標はいずれも力強い伸びを維持している。

 自治区政府の統計によると、新疆の対外投資は60以上の国・地域に広がり、海外で4カ所の経済貿易協力パークが建設されている。人民元クロスボーダー決済は113カ国・地域をカバーし、決済規模は累計3293億元(1元=約20円)に上る。また、新疆の今年上半期(1~6月)の貿易額は前年同期比39・1%増加し、実行ベースの外資導入額は3・9倍となった。(c)Xinhua News/AFPBB News