【10月9日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)興化市(Xinghua)の興化垜田(かさ上げ畑)が6日、2022年度(第9回)世界かんがい施設遺産リストに登録された。

 中国水利学会水利史・水利遺産専門委員会の譚徐明主任委員は興化垜田のかんがい排水システムについて、長江・淮河間と海岸平野における創造的なシステムと指摘。かんがい排水の歴史で重要な地位と独特の代表性があり、歴史的、科学的、文化的に非常に高い価値を持つと述べた。

 河川や湖の管理・保護などを担当する同市河長制弁公室の王敏専門副主任によると、興化垜田のかんがい排水システムの総面積は52・88平方キロ。長い年月にわたり土を積み上げて造られた垜田は、堤防やかんがい排水路、水門などさまざまな施設の遺構が、低地に住む人々による治水の知恵を体現している。これらは現在も、かんがい排水や洪水干ばつ対策、生態農業、景観観光などの効果をもたらしており、一部の伝統的な農地の水利耕作方法も残されている。

 世界かんがい施設遺産は現在、18カ国140カ所が登録されており、中国で登録されているのは30カ所に上る。(c)Xinhua News/AFPBB News