【10月8日 AFP】2014年にロシアがウクライナから併合したクリミア(Crimea)半島とロシア本土を結ぶ自動車・鉄道橋のクリミア橋(Crimean Bridge)で起きたトラックの爆発について、ロシア当局は8日、3人が死亡したと発表した。同国の侵攻を受けているウクライナによる攻撃だったかどうかには言及していない。

 橋はロシアのクリミア併合を象徴する存在で、同国にとって非常に重要な輸送路。ソーシャルメディアに投稿された映像によると、爆発により橋は炎上し、一部が海に崩落した。

 ロシア連邦捜査委員会(Investigative Committee)は、3人が死亡したとの情報があると説明。海上で男性1人と女性1人の遺体が収容されたとした。爆発したトラックの近くを走行していた車に乗っていたとみられるが、身元は確認中だという。

 同委員会によると、トラックの所有者はロシア南部クラスノダール(Krasnodar)地方在住の男性で、自宅は家宅捜索を受けている。国家テロ対策委員会は、「自動車爆弾」が爆発し、橋の鉄道部分を走行してクリミアに向かっていた列車の燃料輸送車7両で火災が発生したと説明した。

 ロシア政府関係者からはウクライナの「テロ」を示唆する声も上がっているが、国営メディアは爆発を「緊急事態」と呼んでいる。

 ウクライナのミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)大統領府顧問はツイッター(Twitter)に、橋の崩落部分の写真を投稿し、「クリミア、橋、始まり。違法なものはすべて破壊されなければならない。盗まれたものはすべてウクライナに返還されなければならない」とコメントした。(c)AFP