【10月8日 Xinhua News】中国山東省(Shandong)済南市(Jinan)歴城県にある神通寺は、同省における仏教発祥の地であり、省内の寺院で最も長い歴史を持つ。

 創建は東晋十六国時代の351年で、竺僧朗(じくそうろう)が開山したことから朗公寺と呼ばれた。竺僧朗の時代は山東地区の仏教中心地として興隆を誇ったが、北周の武帝による廃仏で荒廃。その後、隋が全国を統一すると、開皇3(583)年に文帝から「神通寺」の名を下賜され再興した。

 唐代に最盛期を迎えたが、唐末・五代十国の戦乱により次第に衰退した。現在は神通寺遺跡や四門塔、九頂松、竜虎塔、墓塔林、千仏崖などの名所旧跡が残る。

 隋の大業7(611)年に建てられた四門塔は、国内に現存する最古の単層亭閣式石塔で「中国第一石塔」として知られる。1961年に第1次全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定されている。塔の横には竺僧朗手植えとされる九頂松が残る。千仏崖の摩崖仏(まがいぶつ)は山東省で最大の唐代摩崖仏とされる。(c)Xinhua News/AFPBB News