場外の騒動で警察が催涙ガス使用、サッカー場が大混乱に アルゼンチン
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【10月7日 AFP】サッカーアルゼンチン1部リーグ、ヒムナシア・ラ・プラタ(Gimnasia y Esgrima La Plata)の本拠地周辺で6日、1人が死亡する騒動が発生した影響でスタジアム内に催涙ガスが流れ込み、逃げようとした観客がピッチになだれ込んだ。地元当局が明らかにした。
首都ブエノスアイレスから南へ約50キロの都市ラプラタ(La Plata)に本拠地を置くヒムナシアがボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)との一戦に臨んでいた際、スタジアムに押し入ろうとしたファンを制止しようとして、警察がゴム弾と催涙ガスを使用した。
この混乱がスタジアム内に波及し、驚いた観客が逃げるためにフェンスを破ってピッチに下りる事態となった。
試合は開始9分で中断。選手やテクニカルスタッフが控室に向かってピッチを去った後、主審は「(警備上の)保証ができないため」中断したと話すと、「フィールドにいたわれわれ全員が影響を受けた」とし、「(スタジアム内に流れ込んだ催涙ガスで)空気は呼吸できないほどになっていた。状況は制御不能だった」とも付け加えた。
大人に手を引かれたり抱えられたりしていた子どもたちを含め、一部のファンはスタンドからピッチへ一斉に逃れており、明らかに催涙ガスの影響を受けたと思われる人々が座ったり、寝転んだりしている様子も見られた。
ブエノスアイレス治安当局の責任者は「1人が死亡したことを確認した。死因は心不全」と述べた。ラプラタにある病院の関係者も、スタジアムから搬送される途中で57歳の男性が心不全で死亡したと明らかにした。
この5日前には、インドネシアで警察が満員のスタジアム内で催涙ガスを使用したことにより人々が殺到し、子ども32人を含む少なくとも131人が死亡する大惨事が起きたばかりだった。(c)AFP