【10月5日 AFP】デンマーク警察は4日、北海(North Sea)ガス田の近くをドローンが無許可で飛行していたとの通報を受けたと明らかにした。

 ドローンの無許可飛行は、ノルウェー沖でも確認されていた。1週間前には、ロシアからバルト海(Baltic Sea)経由で欧州に天然ガスを輸送する海底パイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」で、破壊工作とみられる爆発が起きている。

 デンマーク警察はAFPに対し、「週末に北海でドローンを目撃したとの報告が複数件あった」と述べた。

 業界誌「デーニッシュ・オフショア・インダストリー(Danish Offshore Industry)」によると、ドローンは、デンマーク西岸沖200キロの地点にある、仏エネルギー会社トタルエナジーズ(TotalEnergies)が操業しているロア(Roar)ガス田付近で目撃された。

 ドローンの目撃情報が報告されたのは、1週間で2回目。先月29日にはタブロイド紙エクストラ・ブラデット(Ekstra Bladet)が、同じくトタルエナジーズのハルフダンB(Halfdan B)ガス田上空をドローンが無許可で飛行していたと報じた。

 ノルドストリームが破壊工作に遭ったとみられることから、デンマークはエネルギー関連施設周辺での警備を強化している。

 一方、ノルウェーは、ロシアがウクライナ侵攻開始後にガス供給の大半を停止して以降、欧州にとって最大の天然ガス供給国となっている。そのため、やはりエネルギー関連施設が攻撃対象になる恐れがあると警戒している。(c)AFP