【10月5日 AFP】欧州連合(EU)の欧州議会(European Parliament)は4日、スマートフォンやタブレット、カメラなどの充電端末を「USB-C」に統一するようメーカーに義務付ける規制案を賛成602、反対13で採択した。2024年末にも施行される見通し。

 米アップル(Apple)はアイフォーン(iPhone)などの充電端子に独自の「ライトニング(Lightning)」を使用しており、少なくとも欧州ではすでに多くのメーカーに採用されている「USB-C」への変更を余儀なくされる。

 ノートパソコンも、2026年初めからUSB-C対応が義務付けられる。

 規制案の起草者らは、充電端子を統一することで欧州の消費者の利便性が向上し、電子廃棄物も削減できるとしている。

 欧州委員会(European Commission)のマルグレーテ・ベステアー(Margrethe Vestager)上級副委員長(欧州デジタル化総括、競争政策)によると、年間2億ユーロ(約290億円)以上の節約につながる見込み。

 EUのこの動きは世界中に波及するとみられる。27か国が加盟するEUには、世界で最も裕福な消費者が約4億5000万人いる。「ブリュッセル効果」として知られるように、EUの制定した規則が世界基準となることが多い。(c)AFP/Marie JULIEN