【10月5日 AFP】競馬の凱旋門賞(Prix de l'Arc de Triomphe)を2回制しているクリストフ・スミヨン(Christophe Soumillon)騎手が、ライバルに肘打ちを食らわせたため、馬主でもあるアガ・カーン(Aga Khan)氏の陣営との契約を解除された。

 スミヨン騎手は、9月30日に仏サンクルー(Saint-Cloud)で行われたレースで、ロッサ・ライアン(Rossa Ryan)騎手に肘打ちして落馬させ、60日間の騎乗停止処分を科されていた。これを受け、アガ・カーン陣営はスミヨン騎手との契約を「即時」解除すると発表した。

 ただし、今後も必要に応じてカーン氏の保有馬に乗ることはあり、状況次第でアガ・カーン陣営の勝負服をまとって騎乗する可能性もあると発表されているが、陣営は「近い将来、フランスで専属騎手を持つつもりはない」とした。

 世界有数のジョッキーに数えられるスミヨン騎手は、2002年から2009年にかけてと2014年から今年まで、2回にわたってカーン氏と専属契約を結んでおり、2003年にダラカニ(Dalakhani)、2008年に名馬ザルカヴァ(Zarkava)というどちらもカーン氏の保有馬で、欧州最大のレースとされる凱旋門賞を制覇した。2日に行われた今年のレースもカーン氏のヴァデニ(Vadeni)に乗って2着だった。

 スミヨン騎手は英国の競馬情報紙「レーシング・ポスト(Racing Post)」に対して、「非常に残念」とコメント。「橋をかけ直す必要があることは理解している」とし、「私の力を必要とする馬主と調教師に、献身と意欲を示していく決意だ」と話した。(c)AFP/Pirate IRWIN