【10月5日 AFP】米カントリー音楽界の草分け的存在であるシンガー・ソングライターのロレッタ・リン(Loretta Lynn)さんが4日、死去した。90歳だった。

 家族はAFPに対し、リンさんが同日朝、テネシー州に所有する牧場で「睡眠中に安らかに死去した」と説明した。

 1932年4月14日、ケンタッキー州生まれ。田舎町の貧困家庭で8人きょうだいの長女として育った経験を歌った「炭鉱員の娘(Coal Miner's Daughter)」は、音楽史に残る名曲となった。66年の「You Ain't Woman Enough(To Take My Man)」は女性が作曲した曲として初めて全米チャート1位を記録した。

 性や不倫、妊娠など、それまで題材となってこなかった女性の経験を赤裸々に歌い、カントリー音楽のラジオ局で放送が禁止されるなど物議を醸したが、60年以上にわたり数々のヒット曲を世に送り出し、カントリー界を代表するアーティストとなった。(c)AFP