【10月9日 People’s Daily】中国は世界最大の貨物貿易国であり、「メード・イン・チャイナ」は長い間、世界中の人々の生産・生活に溶け込んできた。今、中国の文化製品も加速度的に世界に進出している。中国発の出版物、ドラマ、ゲーム、アニメや各種デザインサービス、広告サービス、著作権ライセンスは、世界中の企業や人々の人気を博している。

 近年、中国は政策誘導、資金補助などの措置を通じて、対外文化貿易の発展において目覚ましい成果を挙げている。

 中国の文化製品の輸出は、長年にわたり世界最高水準にある。2021年、中国の対外文化貿易総額は前年同期比38.7%増となり、初めて2000億米ドル(約28兆9700億円)を超えた。このうち、中国の文化製品の輸出入額は43.4%増の1558億1000万米ドル(約22兆5700億円)、文化サービスの輸出入額は24.3%増の442億2000万米ドル(約6兆4000億円)だった。

 対外文化貿易の革新的な発展の促進において、「デジタル化」は新たなキーワードだ。 伝統的な文化製品が勢いを増す一方で、オンラインゲームやeスポーツ製品は、中国の文化製品の「海外進出」の先鋒(せんぽう)となっている。「原神」、「王者栄耀」などの中国ゲームが海外市場で人気を博し、STEAMなどの国際的に有名なゲームプラットフォームでは、多くの古典的な「中国風」ゲームが販売されている。中国の文化企業が次々とデジタル文化分野に進出し、新たな「IP」を作り続けている。

 中国音像・数字出版協会(CADPA)ゲーム産業研究院がこのほど発表した、ゲーム産業に関する報告書によると、2022年上半期、中国の自主開発ゲームの海外市場における実質売上高は89億8900万米ドル(約1兆3000億円)に達し、前年同期比6.16%増となった。北京第二外国語大学(Beijing International Studies University)中国サービス貿易学院の李嘉珊(Li Jiashan)教授は、オンラインゲームなどのデジタル文化分野において、中国の文化製品は国際競争力を持ち、中国が主導・開発したモバイルアニメーションの規格やデジタルアート表示規格なども、国際標準として確立していると紹介した。

 対外文化貿易の活力をさらに高めるため、中国商務省などの政府部門は最近、発行・配布した「対外文化貿易の高品質発展を促進する意見」は、中国の文化貿易企業の海外市場の開拓や、対外文化貿易の高品質発展の実現のためにロードマップを作成し、対外文化貿易規模の安定した成長、構造の持続的改善、対外文化貿易における付加価値の高い文化サービス輸出の比率を着実に向上させることを提案している。

 また、この文書は、2025年までに、全国をカバーする文化貿易専門サービスプラットフォームを多数構築し、国際的な影響力を持つデジタル文化プラットフォームや業界をリードする企業を多数形成することなども提言している。(c)People’s Daily/AFPBB News