【10月4日 AFP】富豪で実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏は3日、ロシアによるウクライナ侵攻を終結させる「和平案」をツイッター(Twitter)で提案し、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領や高官らから批判を浴びた。

 マスク氏は、ロシア編入の是非を問う住民投票の国連(UN)監視下でのやり直し、クリミア(Crimea)半島でのロシアの主権承認、ウクライナの中立化を含む和平案を公表。投票機能を使って1億人以上のフォロワーに賛否を問うた。

 これに対しゼレンスキー氏もツイッター投票で応じ、「ウクライナ支持者」のマスク氏と「ロシア支持者」のマスク氏のどちらが好きかと問い掛けた。

 ウクライナのアンドリー・メルニク(Andriy Melnyk)駐独大使は単刀直入に返答。「(マスク氏に対する)非常に外交的な回答はこうだ。うせろ」とした。

 ミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)大統領府顧問は、ウクライナがクリミアを含む領土を奪還し、ロシアを非軍事化・非核化し、「戦争犯罪人」を国際法廷で裁くという「より良い和平案」を提示した。

 マスク氏はその後、クリミアが危険にさらされれば、ロシアは「総動員令」を出すとして、そうなれば「全面戦争」となり、両国は非常に多くの死者を出すことになると指摘。ロシアの人口がウクライナよりもはるかに多いことを踏まえれば「全面戦争でウクライナの勝利はあり得ない。ウクライナ国民のことを思うなら、和平を求めるべきだ」と訴えた。(c)AFP