【10月4日 Xinhua News】欧州連合(EU)中国商会とローランドベルガー企業管理コンサルティング会社が9月30日、共同で発表した報告は「新型コロナウイルス感染症がぶり返され、サプライチェーンのボトルネックが続くなどの影響を受けたにもかかわらず、欧州における中国企業は昨年も引き続き逆境の中で業績を伸ばした」と述べている。

 報告によれば、昨年、EU域内における中国企業の売上高は1630億ユーロ(1ユーロ=約142円)に達し、前年に比べ約8・4%増えた。中国企業が現地で雇用する従業員の割合が引き続き伸びており、EU出身の従業員が全体に占める割合は80%を超える。中国企業が欧州特許庁(EPO)に出願した特許は1万6700件で、前年より2割余り増えた。その中でデジタル通信とコンピューター技術分野の特許出願の伸びが目立つ。

 EU中国商会の徐海峰(Xu Haifeng)会長は同日の発表の席で次のように述べた。中国は2年連続してEU最大のモノ貿易相手となり、昨年の双方の輸出入総額は初めて8千億ドル(1ドル=約145円)の大台を超えた。このほか、双方向投資も増え続けており、今年1~8月のEUの対中投資は123・7%の伸びを示した。

 ローランドベルガ―・グローバル管理委員会の共同総裁を務めるDenis Depoux氏は次のように語った。

 今年は世界の経済環境が日増しに複雑なものとなり、インフレ、エネルギー不足およびサプライチェーンを巡る騒動が世界経済の下振れ傾向を激化させている。この背景の下で、中国EUの経済貿易協力は依然長期拡大の勢いが持続しており、世界経済の回復をけん引する面で重要な役割を果たした。

 EU中国商会は2018年8月にベルギーの首都ブリュッセルで設立された。その目的は中国のEUでの経済貿易活動を一段と促し、欧州における中国企業のためにより良いビジネス環境を築き、より多くの経済貿易チャンスを生み出すことにある。(c)Xinhua News/AFPBB News