「ウクライナにナチスいない」 ホロコースト生存者がプーチン氏に反論
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■歴史の書き換え
リュボフィ・ペトゥホバさんは11月で100歳になるが、ウクライナ中部ビンニツァ(Vinnytsia)からウズベキスタンに家族で逃れた時のことを今でもよく覚えている。地元の村ボツビノ(Botvyno)に残ったユダヤ人は一人残らず「拷問を受け、殺されました」と厳しいまなざしでAFPに語った。
ゲルシュタインさんやペトゥホバさんは、かつてウクライナに存在した大きなユダヤ人社会の生き残りだ。ウクライナのユダヤ人はポグロム(特にロシアにおけるユダヤ人への迫害)、ホロコースト、共産主義時代の粛清といった歴史をくぐり抜けてきた。
ナチスのホロコーストでは欧州のユダヤ人600万人が殺害されたとされるが、1941年から1944年にかけて、進軍中のナチスによって殺害されたウクライナのユダヤ人は約150万人に上った。エルサレム・ヘブライ大学(Heb
同じく、ホロコーストを生き延びたフェリックス・マムートさん(84)は、自分は大家族の出身だと振り返った。第2次大戦前、曽祖母には子どもが16人、さらに孫やひ孫が大勢いたと話す。
そのうちの72人は、キーウ郊外にあるバビヤール(Babi Yar)渓谷で殺害された。ナチスは1941年、この谷で3万人以上のユダヤ人を虐殺した。
国立記憶研究所(Institute of National Memory)のアントン・ドロボビチ(Anton Drobovych)所長は、ロシアがウクライナを「ナチス」と呼ぶことは、犠牲者の「記憶を汚し」、ウクライナ侵攻の「正当化」を目的とした「歴史の書き換え」だと非難する。
ウクライナのユダヤ人は第2次大戦後も「ソ連の反ユダヤ政策」のあおりを受けたことを考えると、さらに皮肉だと同氏は付け加えた。
