【10月2日 AFP】チャールズ英国王(King Charles III)が、エジプトで来月開かれる国連(UN)気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に出席しないことになったと、日曜紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)が1日夜に報じた。リズ・トラス(Liz Truss)首相が「反対した」ためとしている。

 チャールズ国王は、11月6~18日にエジプト・シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で開催されるCOP27で演説を予定していたとされる。しかし、バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)で先月謁見(えっけん)したトラス氏が反対を伝え、予定は中止されたという。

 同紙によると、トラス氏もCOP27に出席しない見通し。

 9月に首相に就任したトラス氏は、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前首相ほど気候変動対策に熱心ではなく、温室効果ガスの排出削減目標を後退させるのではないかとみられている。政権内にも、2050年までに排出量実質ゼロを目指す現在の政府目標に懐疑的な閣僚が多い。

 チャールズ国王は環境保護に熱心で、英国が議長国となってスコットランドのグラスゴーで開催された前回のCOP26では、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)やウィリアム王子(Prince William、当時)と並んで演説を行った。

 英首相官邸とバッキンガム宮殿は、この報道に関する取材に応じなかった。(c)AFP