【10月1日 AFP】スウェーデンは9月30日、トルコへの軍需品輸出を解禁したと発表した。スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止する構えを示していたトルコ政府に対し、大幅に譲歩した格好だ。

 スウェーデンは2019年、シリア北東部に侵攻したトルコへの軍需品輸出を禁止した。スウェーデンが今年5月中旬にNATO加盟を申請したことを受け、トルコは禁輸措置の解除を要請。スウェーデン政府は6月、NATO加盟が軍需品輸出をめぐる方針に影響を与える可能性があると示唆していた。

 同国の戦略製品検査局(ISP)は、「政府はスウェーデンのNATO加盟がスウェーデンとスウェーデン国民の安全を守る最善の方法だと評価した」と説明。今年第3四半期に電子機器やソフトウエア、技術支援に関連した対トルコ輸出を承認したことを明らかにした。

 NATOへの新規加盟は、現在加盟する30か国が全会一致で承認する必要がある。スウェーデンとフィンランドの加盟については28か国が支持しているが、ハンガリーとトルコは留保している。

 トルコは来年6月に議会選挙を控えていることから、北欧2か国のNATO加盟の承認には慎重になる可能性がある。9月30日午後の時点で、トルコ政府はスウェーデンの発表に反応していない。(c)AFP/Johannes LEDEL