【9月29日 AFP】ミスコンテストの元ミャンマー代表で、ハンレイ(Han Lay)の芸名で知られるトーナンダルアウン(Thaw Nandar Aung)さんが28日、カナダ・トロントに到着した。同国政府に政治亡命が認められたという。

 バーミーズ・カナディアン・アクションネットワーク(Burmese Canadian Action Network)のティンマウントゥー(Tin Maung Htoo)さんはAFPに対し、トロント到着後、東部シャーロットタウン(Charlottetown)へのフライトを待っているところだと語った。

 ハンレイさんはシャーロットタウンに定住し、民主派指導者アウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏率いる政権を転覆させた軍によるクーデターへの抗議を続ける計画という。

 ティンマウントゥーさんはまた、カナダ政府がハンレイさんの政治亡命を認めたことを明らかにした。

 心理学を学んでいたハンレイさんは昨年3月、タイ・バンコクで行われた「ミス・グランド・インターナショナル(Miss Grand International)に出場。その1か月前にクーデターを起こした軍を批判し、ミャンマーの人々を「助けて」と訴えた。

 その後はタイに住んでいた。しかし、今月22日、ベトナムから航空便でバンコクに戻った際、旅券の不備を理由に入国を拒まれ、空港に足止めされていた。

 ハンレイさんはフェイスブック(Facebook)に、ミャンマー警察が空港まで来て拘束されるのではないかと恐れており、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に助けを求めたと投稿した。

 人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch)のフィル・ロバートソン(Phil Robertson)氏は、軍政は旅券を「国民に対する武器」として利用していると指摘。ハンレイさんをミャンマーに強制的に帰国させ、即座に拘束し、恐らくは虐待するためのわなを仕掛けたと非難した。(c)AFP