【9月29日 AFP】ジョージアの野党は28日、ロシアのウクライナ侵攻への動員令を逃れようとする人々の「無秩序な」流入に対する抗議集会を開いた。ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が21日に部分的動員令を出して以来、ロシアからの入国者数はほぼ倍増している。

 抗議集会は親欧米派の野党ドロアが主催。ロシア人が殺到している北部カズベク(Kazbegi)の国境検問所付近。数十人の参加者はジョージアとウクライナの国旗を振り、ウクライナの国歌や民謡を演奏。「プーチンはテロリスト」「ロシアは人殺し」などと書かれたプラカードを掲げた。

 主催者の一人はAFPに対し、「ロシア人がかつてない規模で無秩序に流入し、ジョージアの安全保障上のリスクになっている」として、「政府は移民危機に対処できていない。国境を直ちに閉鎖しなければならない」と訴えた。

 さらに、数日中に同地で、国境の閉鎖を求めるさらに大規模な集会を開催するとした。

 ロシアは2008年、ジョージアとの間で起きた軍事衝突の後、南オセチア(South Ossetia)とアブハジア(Abkhazia)の親ロシア派2地域の独立を承認。以降、現地に軍を駐留させている。こうした経緯があるため、ジョージア人はロシア人の流入に複雑な感情を抱いている。(c)AFP