【9月28日 時事通信社】当時の田中角栄首相と周恩来・中国首相が日中共同声明に調印し握手を交わした1972年、上野動物園には2頭のジャイアントパンダが贈られ、日本中が「日中友好」に沸いた。歳月が流れ、日本と中国は国交正常化50年を迎えたが、かつての熱気は戻らず、相手国への感情は冷めたままだ。

 日本の民間団体「言論NPO」などが日中両国で実施している世論調査によると、中国に「良くない」印象を持つ日本人は2012年から一貫して8~9割の高水準で推移している。同団体が今月21日に発表した最新の調査では、国交正常化50年を「知っている」と答えた日本人は約3割。現在の日中関係に「満足」していたのはわずか6.1%だった。

 対する中国側の対日感情は、12年の日本政府による尖閣諸島国有化で急激に悪化した。翌13年の調査では、日本の印象を「良くない」と答えた中国人は9割を突破した。その後は観光などを通じて日本の実態を知る人が増え、政治的関係も改善基調となり対日感情は徐々に改善。19年には日本への「良い」印象は過去最高の45.9%になった。

 ところが、新型コロナウイルス禍で人的交流が途絶えたことや、台湾問題などによる対立を背景に「日本嫌い」が再び増加。21年の調査では、日本に悪印象を持つ中国人は前年比13.2ポイント増の66.1%だった。(c)時事通信社