【9月28日 AFP】バルト海(Baltic Sea)を経由しロシアから欧州へ天然ガスを供給するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」でのガス漏れについて、ロシア大統領府は28日、同国の関与が疑われていることは「愚かでばかげている」と一蹴した。欧州連合(EU)はこのガス漏れについて、「意図的な行為」で起きたと批判している。

 大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は「案の定出てきた主張であり、こうした言説を取り沙汰することはやはり愚かなことだ」と述べた。

 ペスコフ氏は、ガス漏れはロシアにとっても「大きな問題」だとの考えを示した。「ノルドストリーム1(Nord Stream 1)」と「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」で起きたガス漏れについて、「双方とも輸送に備えてガスが充填(じゅうてん)されており、このガスは非常に高価だ。これが現在、大気中に放出されている」と指摘した。

 その上で、問題解決には「関係当事者間の対話や迅速な意思疎通が必要だが、こうした対話がまったく行われていない」と述べた。(c)AFP