【9月28日 時事通信社】ウクライナ東・南部4州を支配する親ロシア派は27日、ロシア編入に向けた「住民投票」が終了し、開票の結果、賛成が「約9割」に上ったと主張した。ロシアによるウクライナ侵攻で国内外に住民が避難し、軍政が敷かれる中で、民意を問うのは本来不可能。不自然に高い賛成割合は、あらかじめプーチン政権が用意した結果に基づくとみられ、先進7カ国(G7)が非難する「偽の投票」の側面が浮き彫りになった。

 プーチン大統領は30日午後(日本時間同日夜)に上下両院議員を前に演説し、親ロ派の正式要請を受け、4州の編入を宣言する見通し。ペスコフ大統領報道官は「立法、行政、司法は(編入の)用意がある」としか説明していないが、独立系メディアによると、早くもクレムリン脇の広場での祝賀コンサートの準備が進んでいる。

 コンサートは「官製集会」と見なされており、観客には公的部門の労働者が動員されるという。2014年の「住民投票」を経たウクライナ南部クリミア半島併合時も、クレムリンでの編入手続きの後、同様の祝賀行事が開催され、プーチン氏はステージで「クリミアが長く苦しい航海を終え、ロシアに帰って来た」と歓迎した。今回の節目の演説でも、ウクライナ東・南部を「歴史的領土」と位置付け、編入を正当化するとみられる。(c)時事通信社