【9月27日 AFP】ジョージアとカザフスタンの当局は27日、隣国ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が部分的動員を発表して以来、ロシアからの入国者が数万人規模で殺到していると明らかにした。

 黒海(Black Sea)に面したジョージアでは、1日当たりのロシア人入国者数がほぼ倍増。バフタング・ゴメラウリ(Vakhtang Gomelauri)内相は「1日当たりの(ロシア人)入国者は、4、5日前までは5000〜6000人だったが、今では約1万人に増えている」と述べた。

 ジョージアとその隣国アルメニアは、ロシア人の入国時にビザ(査証)取得を免除しているため、2月にロシアがウクライナ侵攻を開始して以降、国外へ逃れるロシア人の主な渡航先となっている。

 ジョージアと国境を接するロシア側の自治体当局は27日、ジョージア国境まで車約5500台が列をつくっていると明かし、「非常に緊迫した」状態だと述べた。

 一方、中央アジアのカザフスタン政府も27日、プーチン氏が21日に動員令を発表して以降、ロシア人約9万8000人が入国したと発表。ただし、比較対象となる前週以前の数値は公表していない。

 カザフのカシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は同日、「最近、ロシアから大勢が流入している」「絶望的な状況により国を去らざるを得ない人が大半だ。われわれは彼らの世話をし、安全を確保しなければならない」と述べ、逃れて来るロシア人の安全を確保すると表明した。(c)AFP