【9月27日 AFP】キューバで25日に行われた国民投票で、同性婚と同性カップルの養子縁組、代理母出産を合法化する家族法改正案が承認された。同国の選挙管理委員会が26日、発表した。

 同委員会のアリーナ・バルセイロ(Alina Balseiro)委員長は国営テレビで、暫定開票結果で改正案への賛成が約67%に達し、同案が承認される見通しとなったと説明。同案は政府も支持しており、ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領はツイッター(Twitter)への投稿で「賛成が勝った。正義が達成された」と言明した。

 改正案は、報酬の支払いがないことを条件に代理妊娠を認めるほか、同性カップルの養子縁組や、実親以外に複数の父親や母親を持つことを合法化する内容。結婚は男女間ではなく2人の個人の間でのものと定義し、子どもや高齢者、障害者の権利も強化する。

 選管当局によると、有権者840万人の74%が投票。現在の開票結果は賛成が390万票で、反対の200万票を大幅に上回っている。

 キューバの政治学者ラファエル・エルナンデス(Rafael Hernandez)氏は、家族法改正案の承認は「社会正義に向けた有効な一歩」であり、キューバ革命以降の同国が取った法的な人権保護措置で「最も重要」なものであるとの見解を示した。(c)AFP/Carlos BATISTA