【9月27日 AFP】ロシア国境に近いウクライナ東部ハルキウ(Kharkiv)州コザチャロパニ(Kozacha Lopan)郊外で、新たな集団墓地とみられるものが見つかった。兵士や地元当局が26日、明らかにした。

 発見現場は、ロシアとの国境から約2キロ離れた場所にある、砲撃で破壊され打ち捨てられた養鶏場。遺体の数は90~100体とされるが、その根拠は示されていない。現場にはまだ地雷除去班が到着しておらず、掘り起こし作業は始まっていない。安全が確保でき次第、科学捜査班が今週中に派遣される見通し。

 ハルキウ州では、ウクライナ軍がロシア軍から奪還したイジューム(Izyum)郊外でも集団墓地が見つかっていた。ウクライナ当局はイジュームで、ロシア軍の占領下で死亡した447人の遺体を発見。うち425人は子ども5人を含む一般市民で、残る22人がウクライナ兵だった。オレグ・シネグボウ(Oleg Synegubov)州知事によると、大半は暴力による死亡の痕跡が見られ、30体には拷問の痕があった。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は25日、米CBSニュース(CBS News)に対し、「数百人が埋葬されている大規模な集団墓地2か所」を発見したと語ったが、そのうちの一つがコザチャロパニのものだったかは不明。

 養鶏場に埋葬されている遺体の身元は不明だが、現場を警備するウクライナ兵はAFPに対し、ロシアとウクライナ両軍の兵士と一般市民の遺体が見つかるだろうとの見解を示した。(c)AFP