【9月22日 CNS】午前11時、中国・山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)大南門にある「趙老七(Zhao Laoqi)削麺館」が店を開くと、店内はすぐに客でいっぱいとなる。

 山西省は中国の麺類発祥の地で、中でも大同市(Dadong)の大同刀削麺が最も有名だ。2004年に大同市から太原市に移り住んだ趙喜平(Zhao Xiping)さんは、太原市無形文化遺産の「趙老七飛刀削麺」の第5代継承者だ。

「私たちの刀削麺は清朝から始まり、私は父から刀削麺を学びました」。先祖代々の味を忠実に守り続けている趙さん。生地を何百回も練ってモチモチにし、立ちながら重さ10キロ以上の生地を持ち、包丁で麺状に切り落として鍋に入れる。太原に来た当初、趙さんが腕前を披露すると、「こんなに麺を長く切れる職人は見たことがない」とすぐに評判になった。

「山西の麺は味付けが豊富なので、百種類の食べ方があると言われます。豚バラ肉を入れてゆっくり煮込む臊子(サオズ)麺やジャージャー麺、トマト麺、あんかけの打鹵麺、冬は羊肉麺もあります」

 趙喜平さんはいま、黒竜江省(Heilongjiang)や内モンゴル自治区(Inner-Mongolia Autonomous Region)、遼寧省(Liaoning)、河南省(Henan)などにも店を構えている。「刀削麺を発展させて世界に広めることで、より多くの人々が山西省の麺文化を理解してほしい」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News