【9月22日 AFP】ミャンマー軍が先週、北西部ザガイン(Sagaing)地域の村の学校を攻撃し14人が殺害された。現場にいた教員2人が、AFPに当日の惨状を証言した。あまりの痛さに「殺して」と泣き叫ぶ子どももいたという。

 16日のレエコーン(Let Yet Kone)村の学校攻撃による死者14人のうち、12人が子どもで、最年少は7歳だった。

 国連(UN)や欧州連合(EU)、人権団体は攻撃を非難。一方、ミャンマー軍は反政府勢力を標的にしたもので、反政府勢力が民間人を人間の盾として利用していたと主張した。

 AFPの電話取材に応えた教員によると、攻撃用ヘリが飛来し、マシンガンや重火器で攻撃を始めた。子どもたちは授業を受けていたが、外で遊んでいる子もいた。

 教員は「女児1人が後頭部を撃たれた。大量の出血があった」と語った。必死に応急処置をしたという。

 辺りに煙が立ち込める中、子どもたちは机の下に身を隠した。

 ヘリが着陸すると、兵士が一斉に飛び出し、学校の敷地になだれ込んだ。校舎内の全員に外に出るよう命じた。

 脚に重傷を負っていたためはって移動した子どももいた。その子たちがはった後には血の跡が残された。傷が深過ぎて、隠れた場所から動けない子どももいた。

 安全上の理由から、AFPはこの教員の名前を記さない。

 ミャンマーでは昨年2月のクーデター以来、混乱が続いている。地元の監視団体によると、反クーデターの取り締まりでこれまでに2300人近くの市民が死亡している。

 ザガイン地域では反軍政勢力と軍との間で激しい戦闘が起こっており、複数の村が焼き払われた。