【9月21日 AFP】英国で行われている週4日労働制(週休3日制)の実証実験はおおむね成功を収めているが、円滑に移行できなかった組織もあることが20日、中間報告書で明らかになった。

 実証実験は6月から半年にわたって実施されており、70以上の組織、3300人以上が参加。従業員には、週5日労働制(週休2日制)と同額の給与が雇用主から支払われる。

 実験は、非営利団体(NPO)「4デー・ウイーク・グローバル(4 Day Week Global)」が英ケンブリッジ大学(Cambridge University)と英オックスフォード大学(Oxford University)と共同で実施。シンクタンク「オートノミー(Autonomy)」と、1週間当たりの労働時間が短いほどワーク・ライフ・バランスが改善されると主張する4デー・ウイーク・UK・キャンペーン(4 Day Week UK Campaign)の協力も受けている。

 中間調査では、回答者の88%が週4日労働は「うまくいっている」と答えた。

 労働生産性については、半数弱が「(週5日労働と)同程度を維持」と回答する一方、約3分の1は「やや向上」、15%は「大幅に向上」したと回答した。

 4デー・ウイーク・グローバルのジョー・オコナー(Joe O'Connor)最高責任者は「非常に円滑に移行できる組織も多いが、当然ながら障害に直面する組織もある」と述べた。障害には、20世紀の文化を引きずっている人間などが挙げられるという。

 調査に参加したトリオ・メディア(Trio Media)のクレア・ダニエルズ(Claire Daniels)最高経営責任者(CEO)は、実証実験は「これまでのところ大成功している」として、「生産性は高く保たれ、チームの健康状態が改善、財務・業績も44%改善した」と述べた。

 同様の実証実験は、オーストラリア、カナダ、アイスランド、アイルランド、ニュージーランド、スペイン、米国でも実施中か過去に実施された。(c)AFP