【9月21日 AFP】チェスの世界王者マグヌス・カールセン(Magnus Carlsen、ノルウェー)が、オンラインでの大会中に突然投了する出来事があった。チェス界では最近、不正に関する騒動があり、それが再燃する形となった。

 19日夜に行われたオンライン大会の「ジュリアス・ベア・ジェネレーションカップ(Julius Baer Generation Cup)」で、12歳年下の新星ハンズ・ニーマン(Hans Niemann、米国)と対戦した31歳のカールセンは、わずか一手を打っただけで一言も発さずに投了し、あ然とする解説陣の前でウェブカメラをオフにした。

 本人からの説明はないが、これは過去にオンライン戦で不正をはたらいたことを認めているニーマンへの抗議だとみられている。カールセンは1週間前に米国で行われた大会でも、ニーマンに敗れた後に棄権した。

 カールセンはその後、サッカーイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)を率いていたジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督の2014年の会見動画をツイッター(Twitter)に投稿。モウリーニョ監督が「あまりしゃべりたくない。しゃべれば大問題になる」と抗議めいたことを話しているこの動画は、カールセンからの皮肉だと広くみなされている。

 今回の棄権で、論争に再び火がついている。グランドマスターのアニッシュ・ギリ(Anish Giri、オランダ)は、ノルウェーのテレビ局TV2に対して「前代未聞のケースだ」とコメント。レボン・アロニアン(Levon Aronian、米国)はチェスサイトの「chess24」で「マグヌスのいら立ちは理解できる」と話した。(c)AFP