【9月21日 Xinhua News】中国原子力産業協会(CNEA)がこのほど発表した青書「中国原子力発展報告2022」によると、中国の原子力発電ユニットは長期にわたり安全かつ安定した運転を維持している。21年以降、ユニット5基が商業運転を開始し、9基が新たに着工、中国が独自開発した第3世代原子炉「華竜1号」が量産段階に入った。現時点で商業運転中の原子力発電ユニットは53基、総設備容量5560万キロワット(kW)となっており、建設中は23基で、設備容量は世界トップの2419万kWに上っている。

 中国の原子炉の安全運転実績は国際的にも高い水準を維持している。21年には発電ユニット34基が世界原子力発電事業者協会(WANO)の総合指数で満点を獲得し、満点となった原子炉全体の44%を占めた。

 クリーン・低炭素エネルギーとして、原子力は中国のエネルギー構造転換で重要な選択肢となっている。中国の現在の電源構成において、原子力発電の割合は約5%で、10年前から約2%拡大した。青書によると、中国は30年までに1次エネルギー消費量に占める非化石エネルギーの割合を約25%に引き上げ、エネルギー構造のクリーン化、低炭素化をさらに強める。第14次5カ年規画(十四五、2021~25年)期間中、中国の原子力発電の規模はさらに拡大し、発電量も大幅に増加する見通しとなっている。

 CNEAの張廷克(Zhang Tingke)秘書長は、30年までに中国の電源構成に占める原子力発電の割合を約10%にし、60年までに現在の先進国の平均水準に相当する約20%に引き上げるために、「十四五」期間に毎年8基程度の原子炉着工を維持する必要があるとの見解を示した。

 青書はまた、中国で原子力の多目的利用が加速期に入っていると指摘。山東省海陽市と浙江省嘉興市海塩県で原子力暖房プロジェクトが既に稼働を開始し、今年はより多くの原子力発電所が暖房供給事業に参入するとみられている。江蘇省の田湾原子力発電所では中国初の産業用原子力蒸気供給プロジェクトが着工し、原子力の総合利用の裾野がさらに広がった。中国は今後、小型モジュール炉や高温ガス炉、低温熱供給炉、洋上浮体式原子力発電所などの強みを十分生かし、発電や熱供給、水素生産、海水淡水化などを一体化した、各種エネルギーが相互補完し連動する地域的総合エネルギーシステムを構築。石油化学や鉄鋼などのエネルギー消費や二酸化炭素(CO2)排出量が多い産業へのクリーンエネルギー供給を実現する。(c)Xinhua News/AFPBB News