【9月20日 AFP】エジプトのサッカラ(Saqqara)遺跡で19日、3200年以上前に古代エジプトの王家に仕えた高官の石棺が公開された。

 観光・考古省によると、カイロ大学(Cairo University)のエジプト人考古学チームが昨年、紀元前13世紀に古代エジプトを統治したラムセス2世(Rameses II)に使えた「高官」の「プタヘムヤ(Ptah-em-uya)」の石棺を発見した。

 石棺は花こう岩製で、「死者を守る」ための呪文や、「(古代エジプトの天空の神)ホルス神の息子たち」が表面に彫られている。

 エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of Antiquities)のムスタファ・ワジリ(Mostafa al-Waziri)事務局長は、プタヘムヤは牛の管理責任者だったと説明した。また、古代都市テーベ(Thebes、現ルクソール〈Luxor〉)の大規模墓地(ネクロポリス)にあったラムセス2世の葬祭殿の財務責任者でもあったという。

 十数基のピラミッドや動物の埋葬地、キリスト教の一派コプト教の修道院跡などがあるサッカラは、古代エジプトの首都メンフィス(Memphis)のネクロポリスで、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されている。(c)AFP