【9月20日 People’s Daily】先日、6日間にわたる第2回中国国際消費財博覧会(消博会)が、海南省(Hainan)海口市(Haikou)で閉幕し、入場者は延べ28万人を超えた。今回の展示面積は前回比20%近く増加し、60以上の国・地域から2800以上のブランドメーカーが出展した。新製品発表や展示が177回行われ、600以上のグローバルな新製品がデビューした。今回の消博会は開放・協力の新たな空間を広げ、世界経済の回復の成長エンジンとなっている。

 今年上半期、中国の対外貿易の輸出入は逆境の中でも成長を遂げ、貨物貿易の輸出入総額は前年同期比9.4%増となった。中国は、よりハイレベルな対外開放を揺るぎなく推進し、貿易と投資の円滑化、自由化を促進した。世界経済の回復が鈍く、貿易の成長エネルギーも弱まっている中、消博会の開催は特に重要な意味を持つ。

「中国が消費財をテーマとした博覧会を開催することは、消費の活性化、貿易の促進、経済の活性化に好影響を与える」。世界貿易機関(WTO)の張向晨(Zhang Xiangchen)副事務局長は、消博会と海南自由貿易港の建設は、中国が改革を全面的に深化させ、よりハイレベルな対外開放を推進し、質の高い経済発展を実現し、世界の経済・貿易協力を促進するための重要な取り組みだと指摘した。

 海南は世界的な影響力を持つ中国の特色ある自由貿易港の建設を加速させている。消博会の開催は、中国が海南自由貿易港の改革を全面的に深化させ、最高レベルの開放政策を試す優位性を十分に生かし、二国間、多国間、地域協力の深化に寄与していることを示している。米中貿易全国委員会(USCBC)のマシュー・マグリス副会長は、海南自由貿易港の建設が多くの企業や人材を引きつけているとみている。海南自由貿易港は、グローバル企業に絶好の発展チャンスをもたらす。

 中国は内需拡大戦略を揺るぎなく実施し、経済循環に対する消費のけん引・先導作用を発揮することで、消費規模が絶えず拡大し、消費構造も絶えず高度化している。中国は世界第2位の商品消費市場となり、メガマーケットの優位性がより顕著になってきた。

「第1回消博会に比べ、今年は日本館の展示面積が広くなり、出展企業数も倍増した」。日本貿易振興機構(JETRO)広州事務所の清水顕司(Kenji Shimizu)首席代表は、日本企業は消博会を成長チャンスの求める場としてとらえていると述べた。

 専門サービス会社、世界4大会計事務所の1つであるKPMGアジア太平洋地区の責任者である陶匡淳(Tao Kuangchun)氏は、消博会は、世界の商品とサービスのマッチングを促進する懸け橋となり、中国のメガマーケットの魅力を示している。世界中の優良製品がここで集中的に展示され、多国間の協力のためのプラットフォームも構築されていると述べた。

 多くの研究報告が中国のグリーン消費の新たなトレンドを認めた。中国(海南)改革発展研究院が発表した研究報告によると、中国の消費構造の高度化というメガトレンドに変化はなく、グリーン消費に焦点を当てた新型消費への注目がより顕著になっているという。アーンスト・アンド・ヤング(Ernst & Young)の発表した消費者動向調査「Future Consumer Index」によると、調査対象となった24カ国のうち、中国の消費者は持続可能な開発に対してより強い意識を持っていることが示されているという。(c)People’s Daily/AFPBB News