【9月20日 AFP】中国政府は19日、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が、米国は中国の侵攻から台湾を守ると表明したことについて、米政府の従来方針に「著しく反している」と抗議した。

 バイデン氏は、18日放送の米CBSの報道番組「60ミニッツ(60 Minutes)」で、米軍は台湾を防衛するのかとの質問に対し、「前例のない攻撃」があれば「イエスだ」と答えた。一方で、台湾は独立について「自ら判断する」とし、米国としては「台湾の独立を奨励していない」とも語った。

 中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は定例記者会見で、バイデン氏の発言について「台湾の独立を支持しないとする米国の重要な約束に著しく反しており、独立派に重大な誤った信号を送るものだ」と述べた。

 その上で「われわれは平和的統一に向けて最大限、真摯(しんし)に努力する用意がある」と強調。「同時に、わが国の分裂を狙ういかなる活動も断固容認せず、あらゆる必要な措置を講じる選択肢を保有している」と語った。

 毛氏は「米国に対し、台湾問題は極めて重要かつ繊細であることを十分に認識するよう求める」と述べるとともに、台湾独立を支持しないとの約束を誠実に守るよう要請した。

 一方、台湾外交部(外務省)は19日、バイデン氏の発言に「心から感謝する」と表明した。(c)AFP