【9月19日 AFP】ウクライナの国営原子力企業エネルゴアトム(Energoatom)は19日、国内2番目の規模の原子力発電所である南ウクライナ原発をロシア軍が攻撃したと非難した。

 ウクライナでは、欧州最大の原発で、ロシアの占領下にあるザポリージャ(Zaporizhzhia)原発もここ数か月頻繁に砲撃を受けており、原子力事故の懸念が強まっている。

 エネルゴアトムはメッセージアプリのテレグラム(Telegram)に、19日に南ウクライナ原発の工業用地に「ロシア軍がミサイル攻撃を行った」と投稿。原子炉からわずか300メートルの地点で「激しい爆発」があったものの、原子炉は「通常通り」稼働しているという。

 同社は、この攻撃で発電所の建物の窓100枚以上が破損したとして、周囲に散乱したガラスの写真や、ミサイルの着弾地点付近にできたとされる深さ2メートルの穴の写真も公開した。ただ「幸いにも、原発職員に負傷者はいない」としている。

 これを受けてウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、「ロシアは全世界を危険にさらしている。手遅れになる前に制止しなければならない」と、テレグラムへの投稿で警告した。(c)AFP