【9月25日 AFP】国家元首として適任なのか? もはや時代錯誤な存在ではないのか? 英国のチャールズ国王(King Charles III)と王室の将来をめぐり、国内の若年層は懐疑的な見方を抱いている。

 ロンドンの繁華街ソーホー(Soho)地区にあるパブは、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)が死去した直後の週末も、いつもと変わらず若者たちでにぎわっていた。

 客の一人、ジョセフ・カランさん(28)は「チャールズ国王には期待していない」とAFPに語った。

「だけど、他に誰もいないしね」

 一緒に飲んでいたルーシーさん(29)はさらに踏み込み、チャールズ国王が英国最後の君主になるなら「楽しみ」と話した。

 73歳での即位は、英国史上最高齢となる。若い国民にアピールするとは考えにくい年齢だ。

 英調査会社ユーガブ(YouGov)が今年5月に実施した世論調査によると、チャールズ国王が立派に務めを果たすと思うと答えた割合は18〜24歳の層ではわずか29%だった。

 また、ミレニアル世代(1981~1996年生まれ)に最も人気のある王室のメンバーはエリザベス女王で、2位はキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)、3位はウィリアム皇太子(Prince William)だった。チャールズ国王は12位と遠く及ばなかった。

 エリザベス女王の死後に実施された世論調査では、チャールズ国王の支持率は急上昇したが、パブにいたサムさん(21)は「(即位後の)スピーチを見た限りでは、女王から受けたようなエネルギーは感じられない」と手厳しかった。