ポーランド、ロシア領避ける運河開通
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【9月18日 AFP】ポーランドは17日、バルト海(Baltic Sea)から同国北部のエルブロンク(Elblag)港まで、ロシアの領海を通らずに入港できる運河を開通させた。
エルブロンクは、地峡と呼ばれる細長い陸地によってバルト海と隔てられている。これまではロシア領カリーニングラード湾(Kaliningrad Bay)に面したバルティスク(Baltiisk)を通る運河を航行するほかなく、ロシア当局の許可を要した。新たな運河は、ポーランドの町クリニツァモルスカ(Krynica Morska)の西方約5キロの同国領内を通っている。
17日の開通式に出席したアンジェイ・ドゥダ(Andrzej Duda)大統領は「わが国に対して友好的でない国の認可をこれ以上求めずに済むよう、このルートを開通させたかった」と述べた。
当面、新運河を航行できるのは小型船のみだが、ポーランド当局によると来年9月までに全長100メートル、幅20メートルまでの船舶の航行を可能にするため引き続き、総額20億ズロチ(約610億円)規模の工事が行われている。
一方、環境保護活動家などからは、運河の建設によってビスラニー湾(Wislany Bay)の塩分濃度が変化し、生態系が脅かされるとの批判が上がっている。(c)AFP