【9月18日 AFP】(更新)ボクシング、WBAスーパー、WBC、IBF、WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチが17日、米ラスベガス(Las Vegas)のTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で行われ、カネロ(Canelo)ことサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)が判定3-0(116-112、115-113、115-113)でゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)を退け、4団体の王座を防衛した。

 アルバレスは12ラウンドの大半で主導権を握って勝利し、満員の観客の大半を占めたメキシコのファンを歓喜させた。階級を戻したのが明らかに追い風だったアルバレスに対して、ゴロフキンは序盤の動きが鈍かったことが悔やまれる展開で、勢いが出始めた頃にはすでに手遅れだった。 

 アルバレスにとっては、5月に行われたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで王者ドミトリー・ビボル(Dmitry Bivol、ロシア)に敗れてキャリア2敗目を喫していただけに、うれしい勝利となった。アルバレスは「人は前に進まなくてはならない。敗戦にも良い場合があり、謙虚さを取り戻せることを示した」と話した。

 過去には大きな因縁があった二人だが、試合後のリングでアルバレスは「本当にありがとう、友よ」とゴロフキンに呼びかけ、「彼は優れたファイター、本物のファイターだ。彼とリングを共有できたことをうれしく思う」と称賛。「まずは拳と体を休める必要があるが、さらに強くなって戻ってくる。彼を倒す」と、ビボルとのリベンジマッチの可能性にも前向きな姿勢を示した。

 一方のゴロフキンは「スロースタートになったのは自分の戦略ミスだった。様子を見ていきたかった」とコメント。アルバレスとの因縁は「100パーセント」決着し、敵意はないと語った。引退につながる敗戦だという見方も否定し、「自分はまだ160ポンド(ミドル級)のチャンピオンだ」と強調。「また戻ってくる。まだ自分はチャンピオンだ」と前を向き、WBAスーパーとIBFのベルトを持つミドル級での立て直しを誓った。

 世界有数のハードパンチャー同士の対決で、大きな注目の集まったアルバレス対ゴロフキン戦はこれが3戦目。2018年の2戦目から、実現までに丸4年を要した。

 2017年の第1戦は引き分けで、前回対戦では12ラウンドの見応えある激しいファイトの末にアルバレスが勝利。ゴロフキンにとっては僅差の判定負けでキャリア初黒星を喫する厳しい結果だった。(c)AFP