【9月17日 AFP】サッカー女子フランス代表MFで、同国1部リーグのパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するキーラ・アムラウィ(Kheira Hamraoui、32)が襲撃された事件で16日、元チームメートが加重暴行と共謀の容疑で予審開始が決定し、勾留された。仏検察が明らかにした。

 予審開始が決まったのは元PSGのアミナタ・ディアロ(Aminata Diallo)容疑者(27)で、逮捕されて身柄を拘束された後、パリ郊外ベルサイユ(Versailles)検察の要請で16日夜に勾留された。

 事件をめぐっては、他に男4人が襲撃に関与したとして、予審開始が決まっている。

 司法筋はAFPに対し、「襲撃に関わった男たちは、アムラウィがプレーすることを妨害しなくてはいけないと、何者かに説明されたと供述している」と明かした。また、男2人は警察の取り調べでディアロ容疑者が襲撃に関与したことを示唆したが、ディアロ容疑者本人は否定しているという。

 アムラウィとディアロ容疑者は当時クラブでMFの先発争いをしており、捜査関係者は犯行の動機に両者のプロ選手としての関係があったのではないかとみている。

 事件は2021年11月4日に起き、アムラウィはディアロ容疑者の運転する車でクラブの夕食会から帰宅中、覆面の男2人に止められた。車から引きずり降ろされたアムラウィは鉄製の棒で両脚を殴打され、縫合手術を必要とするけがをした。

 報道によると、アムラウィは警察に対し、事件当時に普段と異なる道を使ったことや、男が車を止めに来たときに減速していたことなどを理由にディアロ容疑者を疑っていると話していたという。(c)AFP