【9月17日 AFP】男子テニスのスーパースター、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が現役引退の意向を表明したことを受け、フランスや中国、インド、米国といった世界中のメディアは15日、同選手を史上最高のアスリートの一人だと称賛した。

 近年、膝のけがに悩まされていた41歳のフェデラーは、英ロンドンで来週行われるレーバー・カップ(Laver Cup 2022)を最後にその輝かしいキャリアに幕を下ろす。

 仏スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)は、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が前週に亡くなったことになぞらえ、「神よ王を守りたまえ(God Save the King)」という見出しを掲載。フェデラーが考え深げに空を見上げる写真を採用した。

「彼はプレー全体が芸術に近く、荘厳だった」と記したレキップは、フェデラーが元サッカー選手のペレ(Pele)氏や元ボクサーの故モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏、元陸上選手のウサイン・ボルト(Usain Bolt)氏、元米プロバスケットボール(NBA)選手のマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏に匹敵する史上最高のアスリートの一人であるかという議論を展開した。

 スペイン紙パイス(El Pais)は、フェデラーの引退発表は驚きではないものの、「痛いことに変わりはない」と報道。対照的に英国の大衆紙サン(Sun)は引退は衝撃だと報じ、フェデラーが挙げた四大大会(グランドスラム)通算20勝は「途方もない」快挙だと評した。

 英BBCは、フェデラーを「スポーツにおける完璧の域に達した」と称賛し、ライバルであるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が以前語った「彼は別の惑星から来たのではないかと疑わねばならない」という発言を引用した。