【9月17日 Xinhua News】中国最大のウナギの養殖・輸出拠点である広東省(Guangdong)台山市(Taishan)は、活ウナギの輸出量が国内全体の約8割を占め、日本が最大の輸出先となっている。市内には6万ムー(約4千ヘクタール)を超えるウナギの養殖場が広がり、稚魚の飼育から養殖、飼料の加工、かば焼き加工、輸出まで、ウナギの一体的な産業チェーンが形成されている。

 市内のウナギ養殖業者、広東遠宏水産集団は広さ1万3千ムー(約866・7ヘクタール)の養殖場を持つ。ニホンウナギの年間養殖量は国内全体の約3割を占め、生産量は1万5千トンに上る。

 中国のウナギ輸出は、活ウナギと冷凍かば焼きを中心とする。台山市の共栄食品では、従業員が活ウナギをトラックに積み込む光景が見られた。ウナギは厳重に管理された低温環境下で、日本へ空輸される。同社の生産・加工工場では、従業員がウナギのかば焼きをスライスして真空パックにしていた。これらパック詰めのかば焼きも日本に輸出され、日本の消費者の食卓に上る。

 ここ数年、中国の消費者もウナギを好んで食べるようになり、市場の認知度も徐々に高まりつつある。中国の食品配達大手、美団が4月に発表したデータによると、ウナギを月に1回以上食べる中国人は1千万人を超え、地域別では北京と上海の消費者が高い頻度でウナギを消費していた。

 美団によると、中国市場のウナギ料理は昨年の時点で6万種類を超え、19年に比べ66%増えた。デリバリーでウナギ料理を楽しむ消費者も増えており、美団の昨年の注文数は、前年比37%超伸びた。(c)Xinhua News/AFPBB News