【9月15日 AFP】25年前に母親のダイアナ元皇太子妃(Princess Diana)のひつぎの後ろを歩き、世界中の人々の心を捉えたウィリアム皇太子(Prince William)とヘンリー王子(Prince Harry)が14日、祖母エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の葬列で、再び痛ましい行進の先導役を担った。

 女王のひつぎは、首都ロンドンのバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)に最後の別れを告げ、公開安置場所となる国会議事堂のウェストミンスターホール(Westminster Hall)までの1.6キロの道のりを行進。皇太子・王子兄弟は他の王族と共に、悲しみの表情を浮かべながらその後ろを歩いた。沿道には大勢の人々が集まり、敬意をこめた沈黙をささげ、時には拍手をしながら葬列を見守った。

 ひつぎの後ろでは、新君主となったチャールズ国王(King Charles III)が陸軍元帥の制服に身を包み、2012年に元帥に任命された際に女王から授かった元帥杖(げんすいじょう)を持って、王族の列を先導した。

 国王の左隣には3人のきょうだいが並び、アン王女(Princess Anne)とエドワード王子(Prince Edward)も軍の礼装姿だった。一方、元海軍のヘリコプターパイロットで、性的暴行疑惑のために「殿下(His Royal Highness)」の敬称を使用する権利を剥奪されたアンドルー王子(Prince Andrew)は、メダルや勲章が飾られたモーニングスーツを着て参列した。

 ウィリアム皇太子は英空軍の制服を着用。2020年に王室を離脱し、現在は米国で暮らすヘンリー王子は、英陸軍でアフガニスタンに従軍経験があるものの、軍の礼装ではなくメダルが飾られたモーニングスーツを着た。2人の隣には、いとこでアン王女の息子のピーター・フィリップス(Peter Phillips)氏が並んだ。

 国王の妻カミラ王妃(Queen Consort Camilla)、キャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales)、ヘンリー王子の妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)は、ひつぎが到着する午後3時に合わせ、車で議事堂に向かった。(c)AFP/Joe JACKSON